令和2年度 ホウエツ病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 20 91 110 225 114
令和2年度の退院患者数を10歳刻みの年齢階級別に集計を行っています。年齢は入院時の満年齢です。
割合を昨年度と比較してみると、60歳以上の占める割合が93.91%(昨年度92.97%)と僅かではありますが、年々増加しています。
今年度の特徴としては、患者数自体減少しているなかで昨年度と比べ、70代から90代の患者数は減少していますが、50代60代の患者数が大きく増加しています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 処置2なし 45 33.96 20.51 24.44 86.40
110310xx99xxxx 腎臓なたは尿路の感染症 手術なし 25 20.52 13.00 8.00 84.52
060100xx01xxxx 小腸良性疾患(良性腫瘍を含む)内視鏡的粘膜切除術 21 2.00 2.66 0.00 65.81
050130xx9900xx 心不全 手術なし 処置等1なし 処置等2なし 15 24.93 17.23 26.67 89.93
160650xx99x0xx コンパートメント症候群 手術なし 処置等2なし 11 42.18 24.08 9.09 78.91
前年度同様、患者数の最も多い疾患は、高齢者や脳血管疾患の後遺症として嚥下機能の低下した方に多い誤嚥性肺炎です。3位、4位は前年度と入れ替わっているものの、誤嚥性肺炎、尿路感染症、心不全と高齢者に多い疾患が上位を占める結果となっています。
 やはり地域の高齢化に伴う高齢患者の緊急入院が多くを占めているため、関係機関や介護施設等と常に連携をとり、退院支援を行っています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む)手術なし 32 56.16 18.81 3.13 82.78
160800xx99xxxx 股関節・大腿近位骨折 手術なし 24 50.29 15.20 8.33 83.38
160980xx99x0xx 骨盤損傷 手術なし 処置等2なし 13 55.15 19.06 15.38 79.77
070230xx99xxxx 膝関節症(変形性を含む) 手術なし 11 38.82 12.74 9.09 78.09
160820xx99xxxx 膝関節周辺の骨折・脱臼 手術なし 18.70
整形外科も例年同様、高齢者の転倒による胸腰椎圧迫骨折や、股関節、膝関節、骨盤骨折が多くを占めています。
特に、股関節膝関節(変形性も含む)については、3次医療機関で手術を行い、自宅や施設への退院を目標にリハビリ目的で当院へ転院して来られる患者様が多くを占めています。
そのため、当院では患者様のQOL向上を目指し、チーム医療体制のもとにリハビリテーションを提供しています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満)手術なし 処置等1なし 処置等2なし 定義副傷病なし 10 97.40 18.86 10.00 71.30
010060x0990201 脳梗塞(発症4日目以降又は無症候性、かつ、JCS10未満)手術なし 処置等1なし 処置等2-2あり 定義副傷病なし 重症度等発症前Rankin Scale0,1又は2 15.66
010060x0990211 脳梗塞(発症4日目以降又は無症候性、かつ、JCS10未満)手術なし 処置等1なし 処置等2-2あり 定義副傷病1あり 重症度等発症前Rankin Scale0、1又は2 17.44
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 処置等2なし 定義副傷病なし 8.18
010060x2990401 脳梗塞(発症3日以内、かつJCS10未満)手術なし 処置等1なし 処置等2-4あり、定義副傷病なし 重症度等発症前Rankin Scale0、1又は2 15.64
例年同様、脳出血や脳梗塞、外傷性のクモ膜下出血や脳挫傷をはじめとする頭蓋・頭蓋内損傷が多くを占めています。
急性期発症であるが保存的治療の対象となる場合と、3次医療機関において手術を行い、リハビリテーション目的で当院へ転院して来られる場合とがあり、
当科においてもチーム医療体制のもと、各職種がそれぞれの専門的視点でサポートし、連携を取りながら退院支援を行っています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌
大腸癌
乳癌
肺癌
肝癌
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
5大癌(胃癌、大腸癌、乳癌、肺癌、肝癌)について初発、再発に分け集計を行いました。
当院において初発、再発ともに10件以下であるため集計定義に基づき表示上はハイフンとなっています。
「初発」とは、当院において診断あるいは初回治療を実施した場合を指し、「再発」とは、当院、他施設を問わず、初回治療が完了した後当院にて診療した場合を指しています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症
中等症 16 22.00 85.19
重症
超重症
不明
入院契機傷病名および最も医療資源を投入した傷病名が肺炎(誤嚥性肺炎、インフルエンザ肺炎、ウイルス性肺炎を除く)であって、成人の市中肺炎が集計対象となっています。
 市中肺炎とは、普段の社会生活の中でかかる肺炎のことであり、日本呼吸器学会の成人市中肺炎診療ガイドラインにおける重症度分類を用いて集計を行っています。
当院における患者数は、中等症が最も多くなっています。また、軽症患者は症例も少なく平均年齢も40代であるのに対し、中等症から超重症における平均年齢は86歳と昨年度よりも高くなっており、平均在院日数も若干伸びています。
高齢者は、基礎疾患を有していることが多く、重症度が高いと治療期間も長期を要する傾向にあるため、入院期間が長期化する要因の一つにもなっています。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 28 61.25 83.57 9.43
その他 25 67.64 78.68 7.55
【ICDとは】
「ICD」とは、疾病および関連保健問題の国際統計分類のことであり、世界保健機関(WHO)が世界保健機関憲章に基づき作成したもので、アルファベットと数字を用いて疾病を分類したものです。「10」は1990年に発表された第10版を表しています。

医療資源を最も投入した傷病名が脳梗塞の患者について集計を行いました。
 当院にけるICD10「I63」に分類される脳梗塞は、発症「3日以内」の患者が約半数を占めています。発症経過日数からすると急性期ですが、患者の年齢、病前の状態、重症度等により当院にて保存的治療を行った症例が含まれています。また、外科的治療を要するような場合は、高次医療機関へ紹介するなど、他の医療機関とも連携を取っています。
「その他」とは、発症から4日以上経過している状態を表しており、残りの半数がそれにあたります。高次医療機関にて手術を行い、機能回復、社会復帰に向けてのリハビリテーション目的で当院へ転院となった患者です。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ切除術(長径 2cm未満) 21 0.00 1.00 0.00 65.81
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) 13 22.38 28.08 53.85 83.31
K0051 皮膚腫瘍摘出術(露出部)(長径 2cm未満)
内科で最も多い手術が内視鏡的大腸ポリープ切除術、胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術)です。
内視鏡的大腸ポリープ切除術は、当院外来にて大腸内視鏡検査を行いポリープが見つかった患者が1泊入院にて行う手術となっています。
胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術)とは、内視鏡を使っておなかに小さな穴を造る手術のことです。機能的な問題等により口から食事の摂れない場合や、誤嚥による肺炎を起こしやすい場合に、その小さな穴から胃瘻カテーテルを使って、直接胃に栄養を入れることとなります。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一
異なる
180010 敗血症 同一
異なる
180035 その他の真菌感染症 同一
異なる
180040 手術・処置等の合併症 同一
異なる
医療の質に資するための一つの指標として集計が行われています。
入院契機病名(入院のきっかけとなった病気)と医療資源病名が同一か否かを区別し、症例数と発生率を示したものとなっています。
敗血症に関しては、「同一」「異なる」両症例がありました。「異なる」については、入院時の検体検査の結果敗血症と診断された症例でした。
更新履歴
R3/09/29
新規公開